ブックタイトル長岡の大花火 ’12 オフィシャルガイドブック

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概要

長岡の大花火 ’12 オフィシャルガイドブック

「同じ思いになれた時涙が止まらなかった」人の心の痛みを分かり、想いを届ける、そんな人生を歩みたい 昨年は、開催直前に大雨が降り続き、観覧席会場が全て流されてしまい、会場の設営をゼロから始めたという事が、最も苦労した事です。花火大会の開催もギリギリの決断なのだろうと感じ、逆に絶対にやり遂げなければという思いになりました。 このボランティアがきっかけで、私は「長岡」という地域そのものに深い興味を抱くようになりました。戦後に何度も苦しみから立ち上がってきた長岡だからこそ、すぐに手を差し伸べようという姿勢が生まれる。昨年起こった東日本大震災の時も、長岡はフェニックス花火を石巻で打ち上げるなど、実際の支援だけではなく、花火に込められた「想い」を届けている、その長岡の「想い」は、私にとって凄く大きなものとなり、私自身も、「長岡のような心を持った人間」になりたいと感じるようになりました。日本女子大学 4年2011学生ボランティアリーダーNPO 法人国際ボランティア学生協会理事 桑原 望学生ボランティア活動レポートStudentVolunteerStudentVolunteerStudentVolunteerStudentVolunteerStudentVolunteerStudentVolunteerStudentVolunteerStudentVolunteerStudentVolunteerボランティアとして参加することで、長岡の人々の想いを形にしたい 長岡花火の打ち上げが土日に合わせて行われないのは、開催する日付に意味があるからという事を知りました。「今こそ届けよう!感謝と勇気!」というキャッチフレーズは、震災を乗り越えた地域だからこそ言える言葉なのだと分かりました。 今年の活動の目標は、この先の長岡まつりに繋げることです。「来年、そしてこの先も長岡まつりが開催されて、長岡花火が打ち上げられること」が「復興」なのではないかと私なりに考えました。今年、100人を越える学生たちで、長岡花火のボランティアに参加させて頂きます。大事にしてもらいたいことは、このお祭りがどんな意味をもって成り立っているのかを理解した上で活動に取り組んでもらうことです。今年も長岡まつりが開催される喜びと、このおまつりに携れる幸せを感じながら、活動に取り組みたいと思います。―長岡花火のボランティア活動を始めたきっかけは何ですか? 私自身、学生時代に協会の代表として様々なボランティア活動を行ってきました。被災地でのボランティアの経験とネットワークを活かし、7・13水害や中越大震災など長岡を襲った災害に対して、多くのボランティアをコーディネートしてきました。しかし、そこで見えてきたもの。それは地域の衰退でした。もっと地域を元気にしたい!活性化させたい!そこで、長岡市栃尾地域で築100年の古民家を借りて、市民の方と学生とで古民家を修復し、耕作放棄地再生の活動を行いました。学生と一緒に地域や集落のお祭りに参加し、長岡花火を一緒に参加者全員で観覧したんです。学生たちは感動していました。でもその涙は本当の涙ではないと思いました。―本当の涙ではないとはどういう事ですか? 単純に花火の迫力で感動しているんですよ。長岡花火はそうじゃない。長岡には過去に戦争や災害で多くの方が亡くなられた悲しい歴史がある。長岡の花火は慰霊と鎮魂の花火という事をわかってほしかった。そこでボランティアに行く前に、まずは長岡を知る勉強会を行いました。昨年は東日本大震災や花火大会前日から降り注ぐ大雨の影響で開催が危ぶまれました。それでも学生たちは、会場設置から募金活動、交通整理まで本当によくやってくれました。―桑原さんはそこで涙を流されたそうですね。 フェニックス花火を観て、学生たちが感動して全員泣いているんですね。この涙は、本当の涙だと思いました。自分たちがボランティア活動を通じて長岡花火に貢献できたという安堵感、そして祈りと鎮魂、平和への祈りを込めた戦災復興を願う想い。その光景を見て「やっと同じ想いになれたな」と実感し、泣いてしまいました。―今年も多数の応募があったそうですね。 交通費や宿泊費、食費はすべて自費にも関わらず、長岡に行きたいという学生が今年は100名以上います。私はボランティアの学生たちを誇りに思います。こうした長岡花火や栃尾の活動を通して、ふるさとづくりのモデルケースとなり、学生たちの目標や希望となるような地域貢献をこれからも行いたいと思っています。StudentVolunteer中央大学 3年山本 茜2012学生ボランティアリーダー4 4 4 3